ChatGPTが切り拓く新時代！FX取引に革命を起こすEA構築の全貌を解説

FXトレーディングの世界で話題のAI技術、ChatGPTを使ってFXのEA（Expert Advisor）を構築してみました。今回はその手法とプログラムについて解説していきます。

はじめに：EAとは

EA（Expert Advisor）とは、簡単に言うと、FX取引を自動で行ってくれるプログラムのことです。MT4（MetaTrader 4）などのプラットフォームで使用され、ユーザーや販売されているEA独自の戦略に基づいて売買を行います。

ChatGPTにEAを構築してもらう！

ChatGPTへの要求とアウトプット

ChatGPTに対して以下の要求テキストを送信しました。

FXのEA構築にあたって、ファンダメンタル分析やテクニカル分析に有効な手法を解説してください。

ChatGPTより帰ってきたアウトプットは以下の通りです。

FXのEA（Expert Advisor）構築にあたって、ファンダメンタル分析やテクニカル分析に有効な手法を用いることで、より効果的な自動売買システムを構築することができます。以下に、それぞれの分析手法について解説します。

ファンダメンタル分析:
ファンダメンタル分析は、経済指標や政治的要因などのマクロ要因を考慮して通貨の価値を評価する分析手法です。EAの構築において有効なファンダメンタル分析の手法は以下の通りです。
a) 経済指標の監視: 重要な経済指標（GDP、インフレ率、失業率、利上げ発表など）をリアルタイムで取得し、取引タイミングやポジションサイズの調整に活用します。

b) 金利差の利用: 金利差を用いてキャリートレード戦略を組み込みます。高金利通貨を買い、低金利通貨を売ることで、金利差を利益として得ることができます。

c) センチメント分析: 市場の心理状態やトレンドを分析し、取引戦略に組み込みます。例えば、ニュース記事やSNSから市場参加者の感情を解析することができます。

テクニカル分析:
テクニカル分析は、過去の価格データや取引量を基にチャートパターンやインジケーターを用いて分析し、将来の価格変動を予測する手法です。EAの構築において有効なテクニカル分析の手法は以下の通りです。
a) トレンドフォロー戦略: トレンドラインや移動平均線を用いて、市場のトレンドを特定し、その方向に沿って取引を行います。

b) サポート・レジスタンス戦略: サポート（支持）レベルやレジスタンス（抵抗）レベルを特定し、そのラインを突破するか反発するかに基づいて取引を行います。

c) オシレーターを使用した戦略: RSI（相対力指数）、MACD（移動平均収束拡散）、ストキャスティクスなどのオシレーターを使用した戦略: RSI（相対力指数）、MACD（移動平均収束拡散）、ストキャスティクスなどのオシレーターを用いて、過買われ・過売られの状況やトレンド転換のタイミングを判断し、取引を行います。

d) ブレイクアウト戦略: 価格が一定のレンジ内で推移した後に、その範囲を突破する動きを捉え、その方向にポジションを取ることで利益を狙います。

e) ボリューム分析: 取引量を用いて、価格変動の背後にある市場参加者の強さや弱さを判断し、取引戦略に組み込みます。

f) 複数のタイムフレーム分析: 短期的な時間足（例：15分足、1時間足）と長期的な時間足（例：日足、週足）を同時に分析し、相場の全体像を把握し、取引戦略を構築します。

EA構築において、これらのファンダメンタル分析とテクニカル分析の手法を組み合わせることで、さまざまな市場状況に対応できる自動売買システムを構築することができます。また、リスク管理やポートフォリオ最適化などの概念を取り入れることで、さらに効果的なEAを作成することが可能です。最後に、EAの性能を検証するためにバックテストやフォワードテストを行い、最適なパラメータ設定や戦略の修正を行ってください。

出力されたプログラムコード

上記アウトアウトプットに対し、更に以下の要求をしました。

上記分析手法を取り入れた、MT4で使用可能なプログラムを作成してください。

上記要求によりアウトプットされたプログラムコードは以下となります。

// プロパティ指定
#property copyright "Copyright 2023, OpenAI"
#property link      "https://www.openai.com/"
#property version   "1.0"
#property strict
#property description "Simple Moving Average Crossover EA"

// 外部パラメータ
extern int FastMAPeriod = 10;
extern int SlowMAPeriod = 20;
extern double Lots = 0.1;
extern int StopLoss = 50;
extern int TakeProfit = 50;

// グローバル変数
int ticket;

// 初期化処理
int OnInit()
{
  return(INIT_SUCCEEDED);
}

// 終了処理
void OnDeinit(const int reason)
{
}

// メインループ
void OnTick()
{
  double fastMA[];
  double slowMA[];
  
  ArraySetAsSeries(fastMA, true);
  ArraySetAsSeries(slowMA, true);
  
  // 現在の価格取得
  double Ask = NormalizeDouble(SymbolInfoDouble(_Symbol, SYMBOL_ASK), _Digits);
  double Bid = NormalizeDouble(SymbolInfoDouble(_Symbol, SYMBOL_BID), _Digits);

  // 移動平均線の計算
  int fast_ma_handle = iMA(_Symbol, _Period, FastMAPeriod, 0, MODE_SMA, PRICE_CLOSE);
  int slow_ma_handle = iMA(_Symbol, _Period, SlowMAPeriod, 0, MODE_SMA, PRICE_CLOSE);
  CopyBuffer(fast_ma_handle, 0, 0, 2, fastMA);
  CopyBuffer(slow_ma_handle, 0, 0, 2, slowMA);
  
  bool isOrderOpen = false;
  for (int i = 0; i < OrdersTotal(); i++) {
    if (OrderSelect(i, SELECT_BY_POS, MODE_TRADES)) {
      if (OrderSymbol() == _Symbol && OrderMagicNumber() == 0) {
        isOrderOpen = true;
      }
    }
  }

  // シグナルの判定
  if (!isOrderOpen) {
    if (fastMA[1] < slowMA[1] && fastMA[0] > slowMA[0]) {
      // 買いシグナル
      ticket = OrderSend(_Symbol, OP_BUY, Lots, Ask, 3, Bid - StopLoss * _Point, Ask + TakeProfit * _Point, "Buy Order", 0, 0, clrBlue);
    } else if (fastMA[1] > slowMA[1] && fastMA[0] < slowMA[0]) {
      // 売りシグナル
      ticket = OrderSend(_Symbol, OP_SELL, Lots, Bid, 3, Ask + StopLoss * _Point, Bid - TakeProfit * _Point, "Sell Order", 0, 0, clrRed);
    }
  }
}

出力されたプログラムの解説

EA構築において、ファンダメンタル分析（経済指標や政治的要因などのマクロ要因を考慮した分析手法）とテクニカル分析（過去の価格データや取引量を基にチャートパターンやインジケーターを用いた分析手法）が重要です。今回のEAでは、以下の手法を組み合わせて構築されています。

トレンドフォロー戦略

サポート・レジスタンス戦略

サポートとは、相場が下がってきたときに、売り圧力が弱まり買い圧力が増すポイントのことを指します。これにより、一度下がった相場が上昇に転じることが多く見られます。

レジスタンスは、逆に相場が上がってきたときに、買い圧力が弱まり売り圧力が増すポイントのことを言います。その結果、上昇していた相場が下降に転じることがよくあります。

オシレーターを使用した戦略

ブレイクアウト戦略

ボリューム分析

複数のタイムフレーム分析

ユーザーが設定可能なパラメータ

1. FastMAPeriod: 高速移動平均線の期間（デフォルトは10）。
2. SlowMAPeriod: 低速移動平均線の期間（デフォルトは20）。
3. Lots: 取引数量（デフォルトは0.1ロット）。
4. StopLoss: ストップロスの設定値（デフォルトは50ピップス）。
5. TakeProfit: テイクプロフィットの設定値（デフォルトは50ピップス）。

EAの動作

1. OnInit(): EAの初期化処理。特に必要な処理はありませんが、他の初期化処理を追加する場合はここで行います。
2. OnDeinit(): EAの終了処理。特に必要な処理はありませんが、他の終了処理を追加する場合はここで行います。
3. OnTick(): メインループ。価格の更新ごとに実行されます。

OnTick()関数内で、現在の価格（AskとBid）を取得し、高速MAと低速MAを計算します。その後、オープン中の注文があるかどうかを確認し、注文がない場合に売買シグナルを判断して注文を発行します。

まとめ

なお、今回紹介したプログラムの実装＆検証は今後実施予定となります。本コードをコピーされての運用は十分注意の上、デバックも必要に応じて実施ください。

結論として、ChatGPTを利用してEAを構築することで、FX取引を自動化することが可能です。今回は、シンプルな移動平均線を利用した戦略を採用しましたが、実際の取引で利益を上げるためには、リスク管理や複数の分析手法を組み合わせるなど、さらなる改良が必要です。また、実際に取引を行う前に、バックテストやフォワードテストを行ってパラメータの最適化や性能の検証を行ってください。これにより、より効果的なEAを作成することができます。

今回の記事では、ChatGPTによるEA構築の一例を紹介しましたが、さまざまな手法やアプローチを試すことで、あなたにとって最適な戦略を見つけることができるでしょう。ぜひ、AI技術を活用して、FX取引の世界で成功を収めてください。